【9・10月号掲載】コラム 心月記

 1カ月ほど前のある日、自室の掃除をしていると、小学生の自分がメッセージを手にほほ笑む写真が出てきた。メッセージには「10年後の自分へ かっこいい大人になっていますか」と書かれていた▼小学校を卒業する直前に10年後の自分に向けたメッセージを書き、写真を撮ったことを思い出した。22歳の自分へのメッセージ。多くの児童は将来なりたい職業や夢が成し遂げられているかを記していた。当時の私は将来の夢が決まっておらず、悩み抜いた末に書いた覚えがある。大人の領域に足を踏み入れた私は「かっこいい大人」に近づきつつあるのだろうか▼アルバイトとサークル活動に没頭し、学業もそれなりに取り組んでいる。何不自由ない学生生活を送っているが、気付けばもう3年生も終盤。何かを成し遂げたわけでもなく、これからの人生も不透明。まだまだかっこいい大人だとは胸を張れない▼日々の取材活動を通して、多くの人と話をする。試合の勝利の立役者やサークルの幹部、大学の教授などさまざまだ。チームのため、イベントの成功のため、研究のため。ゴールは違えど、突き進んでいく姿勢には通ずるものがある。目標を持ち、ひたむきに努力を重ねる姿は、見る者の胸を打つ。私はかっこいい人物像を見つけた▼22歳まであと1年。まずは小さくても目標を持ち、努力ができる大人になる。写真の中で期待を寄せる小学生の笑顔に応えられるように.