【写真】西宮北口キャンパスが入る建設中のビルの外観イメージ(提供=阪急電鉄)
【7月号掲載】西北に新キャンパス 法科大学院が移転

 関西学院大は6月14日、阪急電鉄が建設中の「西宮北口阪急ビル(仮称)」に新たに「西宮北口キャンパス」を2019年4月に開設すると発表した。「教育・研究活動の活性化と情報発信機能の強化」が目的で、大学院司法研究科(法科大学院)を同キャンパスに移転させる。

 同ビルは阪急西宮北口駅の今津行きホーム東側に隣接して建てられ、18年秋に完成予定。建物は地上10階、地下1階で新キャンパスは7〜10階(延べ床面積約3200平方㍍)に入る。

 法科大学院は04年に開設。西宮上ケ原キャンパスにあり、今年5月現在で71人の学生が在籍している。新キャンパスには模擬法廷を除く、教室、自習室、図書室など、ほぼ全ての施設が移転する。

 同ビルには飲食や物販などに加え、教育系を中心としたサービス施設などが入居する。また3、4階部分は駅と商業施設「阪急西宮ガーデンズ」を結ぶ連絡通路になる。

土地の利便性生かす

 広報室は新キャンパス開設に同ビルを選んだ理由を「西宮北口は大阪と神戸のほぼ中間地点にあり交通の便が良い。なおかつ(同ビルは)駅に直結することにも魅力を感じた」と説明。土地の利便性を強みにしたキャンパスを目指す。

 法科大学院は16年度の入学者が定員50人に対し、26人。17年度は定員30人に対し、20人と学生の確保に苦しんでいる。「アクセスもしやすくなり、学生だけでなく大阪や神戸で働いている社会人も来やすくなるのでは」と期待する。

 さらに、新キャンパスを拠点に市民向けの情報発信や無料の法律相談などもする予定。法律相談は教員の指導の下、学生が相談に応じるという。社会や地域と連携しながら教育・研究活動の活性化や情報発信機能の強化を目指す。

 今後について「新キャンパスの利便性を生かし、他の既存機関の移転も検討している」と法科大学院以外の移転も示唆。学生はもちろん、地域にとっても便利なキャンパスになる見込みだ。