
国際機関で働く人材養成
関西学院大大学院は4月、大学院「国連・外交コース」を博士前期課程と専門職課程に開設する。2年間の副専攻プログラムで、学生は所属研究科の学位取得とともにコースのカリキュラムから23単位の修得を目指す。国際機関で働くための高い専門性と英語力を備えた人材の養成が目的だ。
授業では元国連事務次長の明石康招聘(しょうへい)客員教授など国際機関の第一線で活躍してきた実務家教員が指導に当たる。全授業英語で行われ、ディスカッションや、おのおのが関心を持った話題を調べてプレゼンテーションする演習科目が中心だ。貧困や外交、平和などさまざまな事柄を扱い、国際社会で必要な幅広い知識を学ぶ。さらに国際機関へのインターンシップが必修科目に定められるなど、豊富な実務経験を積めることも特徴だ。
2018年度の募集は17年6月中に始まる予定で、全研究科(ただし文学研究科と司法研究科以外)が対象。書類審査と英語での面接で、20人程度を選抜する。国連・外交コース開設準備室の住野公平さんは「世界中のあらゆる状況で活躍できる力を身に付けてほしい。海外に関心があり、国際社会の課題解決に志を持つ学生に来てもらえれば」と呼び掛けた。
学部でもプログラム新設
学部でも院コースと連動して副専攻「国連・外交プログラム」が17年度から始動する。17年度以降の入学生が対象。学部生時代から国連・外交に関する基礎知識を身に付け、院コースでの学びにつなげる。
プログラムは卒業までに所定のカリキュラムから32単位の修得が必要。学生は各学部で開講されている関連科目や、現地実習として約半年間の学外派遣を伴う実践科目などを履修。修了者には院コースの履修申請の際に一部の審査が免除される。
募集人数は約20人。11月6日から募集が開始され、英語力などの履修基準は設けていない。履修開始時期は18年4月からとなっている。プログラムの説明会は4月6日の新入生向けイベント「キャンパスライフABC」で開かれる。