【写真】ランで攻め込むLB山岸(10月9日・神戸市王子スタジアムで 撮影=中野遥)
【11・12月号掲載】【アメフト】王者立命と直接対決

 関西学生アメフトリーグも佳境に入り、残すはあと1節(17日現在)。2年ぶりの優勝を狙う関西学院大は全勝を維持し、同じく全勝の立命館大とリーグ制覇を懸けて20日、万博記念競技場で激突する。昨年立命に敗北を喫し、「打倒立命」を掲げトレーニングを積み重ねてきた関学。目標の日本一を達成するために避けては通れないライバルに対し、真価が問われる一戦となる。 〈5面に関連記事〉

 春季を無敗で戦い抜き、迎えた今秋。開幕戦から順当に勝ち星を挙げていく。一方でパスミスや不用意な反則などが目立ち、鳥内監督からは反省の弁が口をついて出た。「全員が一つ上のランクの気持ちで戦わないといけない」と厳しくコメントした。

 しかしリーグ終盤に入ると勢いが増す。関大、京大相手にそれぞれ5TDを奪うなど攻撃が機能し、立命戦に向けて尻上がりに調子を上げている。

 好調な関学オフェンスを支えるのが実力者ぞろいのRB陣。2年前の甲子園ボウル最優秀選手の橋本をはじめ野々垣、山口ら主力級のランナーを多数擁する層の厚さが強みだ。監督も「ランナーはいやらしい走り方ができるようになってきた」と信頼を寄せる。最近はけがに悩まされていた橋本は「コンディション、スピード、判断力も(けがをする前に)戻ってきた」と復調を宣言し、立命戦に照準を合わせている。

 今季から甲子園ボウル西日本代表決定方式が変更され、立命と2回対戦する可能性もある。主将のLB山岸は「やっとここまで来た。新チームになってから(立命に)2試合勝つつもりで体もメンタルも鍛えてきた。一戦必勝で戦っていきたい」と油断はない。学生最強の称号を奪い返すべく、1年間の集大成を発揮できるか。