【1月号掲載】「日本酒のイメージ払拭を」
学校前のカフェでイベント

 関西学院大正門前のカフェで「じゃぱにーずSAKEかるちゃー〜日本酒ちょこっと試しておちょこもゲット〜」が12月15日から17日にかけて開催された。関学日本酒サークルと関学国際学部木元ゼミ、三つの酒蔵が共同で主催。学生に日本酒をもっと知ってもらい、日本酒の飲みにくいイメージの払拭をすることが狙い。

 期間中は日替わりで各酒造メーカーの日本酒と日本酒に合う惣菜が振る舞われ、参加者は料理との相性を比べながら日本酒の味わいを楽しんだ。また、日本酒をより知るために酒造会社の職員が日本酒の種類や作り方を解説。さらに参加者にはおちょこか升、どちらかが記念品として贈られ、日本酒以外の特典も用意された。

 今回のイベントは学生に日本酒の魅力を伝えることが目的。近年、日本酒の消費量は減少に歯止めがかからない。2012年度の沖縄県を除く全国の消費量は59万キロリットルで、ピークだった1970年代に比べると、3分の1程度まで落ち込んだ。

 発泡酒など、新しいアルコール飲料が進出し、消費者にとって選択肢が多く増えたため、日本酒を飲む機会が減少。その結果、特に若者の消費量が減少の一途をたどっている。日本酒の特徴的な風味に抵抗感を抱く人が若者には多いという。そこで今回のイベントでは初心者にも飲みやすい日本酒も数多く用意され、学生向けの工夫がなされた。

 「大学生は日本酒に対して飲みにくいイメージを持っている」と関学日本酒サークルの太田滉貴さんは話す。学生が日本酒に対して抱く抵抗感をなくすために、「知識のある人が日本酒初心者の人も飲みやすくなるような手助けをすることで、少しでも日本酒の魅力を感じてもらえれば」と支援の必要性を述べ、今回のイベントの意義を語った。今後について太田さんは「全国の大学のお酒のサークルがご当地のお酒を紹介し合うことで、お酒を通じたつながりができたらと思う」と期待を込めた。