文芸サークル「立命PENクラブ」は10月26日、小説家として活躍するはやみねかおるさんを招き、以学館1号ホールで講演会を開いた。テーマ「子どもの読書離れを考える」について語り、来場者からの質問にも答えた。読者や創作活動をする人などが集まり、約2時間聞き入った。
はやみねさんは「名探偵夢水清志郎」シリーズや「怪盗クイーン」シリーズなど児童向けの小説を多く手掛ける。7月には「都会のトム&ソーヤ」の実写映画化が発表された。
子供の読書状況についてはやみねさんは、「本が身近なものではなくなっているのでは」と話す。「自分の知らないもの(本)をただ他人に勧められても読む気は起こらない。私たちが本の面白さを語り、まずは興味を持ってもらうことが大事」と語った。また物語の着想について、ミステリー作家らしくマジックを披露し、「必死に考えること、練習すること(たくさん本を読むこと)で、アイデアは生まれる」と話した。
後半に行われた質疑応答では、文章を削る方法や主人公の名前の付け方など、創作活動のコツについて答えた。また「子供時代に描いていた夢とはかけ離れた今の状況が苦しい」という学生に対しては「人生は楽しいもの。楽しい方向に変えていくでも、現実逃避するでもいい。」と人生のアドバイスを送った。
参加した4年生は「塾でアルバイトをしている。生徒に本を読んで欲しくて参加した」と話した。1年生は「固い話かと思っていたら、笑いもあり面白かった」と笑顔で答えた。
【二宮聡子】