関西大年史資料展示室で2019年度企画展「関西大学の学生運動」が4月1日から9月23日にかけて開催された。取材した8月26日現在で関大生や卒業生、学生運動の参加者など約4800人が訪れた。
今回の展示は、学内において薄れつつある学生運動の記憶や体験を振り返ることが目的。今年で50年の節目を迎え、多くの負傷者や物的損害を出した1969年の学園紛争を中心に年表形式で紹介した。
企画展はパネルなどで学生運動の歴史を伝える。1970年代前半の過激派学生によるデモや学内封鎖が解かれた後の対応を示す「関西大学第一部学生諸君へ」という掲示板や学園紛争のとき学内の安全確保をする大学教職員がつけていた腕章などの資料が併せて展示された。
担当者の伊藤信明さんは「通史的に学生運動を取り上げられて良かった。しかし、当時の様子を伝える資料が少なく展示に苦労をした。関西大に関係するものは、学生服のボタンや古い学生証などどんなものでも資料になり得るので年史編室に連絡してほしい」と語った。 【古川拓磨】
