【1月号】PCITセラピストを育成 日本の大学で初

PCITを受ける学生ら(撮影=小松霞)

 國吉知子教授(人間科学研究科)が、「親子相互交流療法 (Parent-Child Interaction Therapy: PCIT)実践家養成ワークショップ授業」を大学院で本年度より開始した。PCITセラピストの養成を目的とした授業は日本の大学で初めて。修了するとPCITの実践資格を得ることができる。その後、本学の心理相談室で國吉教授の指導のもと、事例を担当するなどし、国際資格の認定セラピストの取得を目指すこともできる。

 授業は人間科学研究科の博士前期課程にある「心理療法特論」の中に設けられている。ロールプレイや実際の現場に陪席するなど実習を通し、PCITトレーナーの資格を持つ國吉教授から直接指導を受ける。

 PCITは親子間のコミュニケーションを改善し、子どもの問題行動の改善を目指す行動療法。親が子どもへの接し方のスキルを学ぶ前半と、子どもが親の言うことを聞く練習をする後半の2部構成になっている。発祥は米国。日本でも急速に広まってきており、近年その効果が注目されている。

 セラピストは親子の交流を別室から観察し、無線機を使って親により良い接し方をライブコーチしていく。親が身につけるスキルには、子どもの行動を具体的に褒めること、描写すること、子どもの言葉を繰り返すことなどがある。命令、批判、質問を避けることで、親は子どもを承認し見守ることができるようになり、子どもの情緒も安定する。

 履修する学生らからは「PCITは親子の様子をリアルタイムで観察しその場で改善できる。親もやりやすい。やればやるほど奥深い」という声があった。

 國吉教授は「たとえセラピストにならなくても、PCITの知識は子育てや対人関係など誰にでも役に立つ。PCITに出会ったときから女学院生に伝えたいという思いがあった」と語る。國吉教授は2013年に本学の心理相談室に関西初のPCITを導入。その後トレーナー資格を取得し、学生がPCITを本格的に学べる環境をつくってきた。【川村仁乃】