【9・10月号】美と安全を備えた建物に 文学館など美観向上整備

施工前の文学館の階段(提供=施設課)
施工後の文学館の階段(提供=施設課)

 文学館、図書館本館、総務館、中高部の葆光館(ほうこうかん)の美観向上整備が8月6日から本格的に開始し、9月上旬に完了した。薬剤や軟化剤による外壁の高圧洗浄、汚れた雨どいや建具の塗装を施し、建物の傷みを細部までカバーした。窓ガラスもきれいにしたことで入り込む光の量が増え、景色がよく見えるようになった。文学館では外壁調査も実施。タイルが浮いている箇所は金物や接着剤で留め、見た目だけでなく安全性も確保した。

 美観向上整備は文化庁の補助事業で、昨年は理学館と講堂が施工された。

 2025年に創立150周年を迎えるにあたり、マスタープランが進行している。キャンパス全体を見て工事の優先順位を決め、全体の調和が取れた空間を目指す。目標とする建物像の根底には、本学を設計したウィリアム・メレル・ヴォーリズの「建設が直接教育する」という思想がある。施設課課長の北條敦子さんは「大切にしなければならないと自然に思う建物が必要。心の奥深くに残る建物を整備していきたい」と語った。

 今後は自治体や文化庁から補助金申請の許可を得て、正門・門衛舎の補修工事に着手する予定。門衛舎には傾いている部分があるため、早めの着工を目指す。今年許可が下りれば来年度中には工事を実施する。工事期間中は正門・門衛舎の裏手にある自転車置き場側に迂回し通学することになるという。【福住麻友】