大阪大は先月下旬、豊中・箕面両キャンパスを往復する学内連絡バスの来年度からの増便を発表。現行ダイヤに加え、豊中キャンパスから箕面キャンパスに向かう2便、箕面キャンパスから豊中キャンパスに向かう4便の計6便が新たに運行予定だ。また、そのうち豊中・箕面間の直行便となる4便は、今月2日から臨時運行が開始された。 増便の背景には、学生からバスの混雑度などに対する不満が挙がっていたことがありそうだ。箕面事務室は先月、大阪大学POSTの取材に対し、「箕面キャンパス全体で(バスの利用環境を)改善したいという意識の共有はされていた」とコメントしている。本紙が11月、バスを利用する学生120人を対象に実施したアンケートでは、バスが「とても混雑している」「混雑している」と答えた学生が86.7%に上った。「バス内でつかまる場所がないほどの現状は、安全面から見て良くない」という回答も寄せられている。 バス利用者の学生(外・2年)は「混雑が解消されるとは思えない」と増便の効果に懐疑的だ。学生部学務課は、バスを通学には利用できないことを強調してきた。本来の利用条件は「学生の他部局授業科目の受講や課外活動」だと、バス停やホームページでも呼びかけている。しかし、学生からは「(通学での利用が)事実上黙認されており、そのことが混雑を増しているようにも感じる」(本紙アンケートへの回答より)。周知が徹底されない限り、多少の混雑緩和は見込めても抜本的な解決に至らないという見方も止むを得ない。 一方、今回のダイヤ改正では、運行間隔が大きく空いていた時間帯の増便措置も取られている。利用時間帯の選択肢が増えたことを歓迎する学生は多いようだ。ある学生(外・2年)は、午前中に1往復分の増便が決まったことに対し「箕面キャンパスに昼休み前に到着できるのは助かる。利用したい」と喜んでいた。