現キャンパスと新キャンパスの大きな違いの一つは建物の数だ。現キャンパス内に点在する講義棟、生協食堂、コンピュータ学習室などの機能が全て一つの建物に収まり、移動がより少なくなる。敷地面積は約14万平方㍍から周辺施設も合わせて約1万8千平方㍍に。1〜2階に事務室や学生センター、大講義室に加え、セミナーや語劇祭といった学内行事に使えるホールが入る。3階が生協食堂、4階がサイバーメディアセンターとラーニングコモンズで、5〜6階が講義室になる。7階に日本語日本文化教育センター、8〜10階に研究室が置かれる。現キャンパスにはコンビニエンスストアがあるが、新キャンパスはすでに近隣にコンビニがあるため学内には置かない。3階に旅行、書籍部門の店舗のみを設置する予定。

キャンパス内に地域住民が気軽に入れるようになるのも大きな特徴だ。現キャンパスは高台に建っているが、新キャンパスは平地に移るなど立地条件が良くなるため、地域住民にとって身近な存在になる。図書館は箕面市民と共用になる。箕面市が整備し、阪大が運営する。現在の外国学図書館にある蔵書を全て移管する他、箕面市立萱野南図書館も移転して、2021年4月に市立船場図書館(仮称)として生まれ変わる。新図書館の総蔵書数は約71万冊。地下1階、地上6階建てで、地下に駐車場、5〜6階に生涯学習センターを設ける。生涯学習センターの管理・運営は国立大学としては珍しい試み。箕面市民と共用だが、課外活動で使ったり、講義室が不足したときに利用したりすることが想定されている。

準備作業のため、現在の外国学図書館は20年度末の約2カ月間臨時閉館する。

各施設の工事進む

2月現在、校舎は鉄筋の骨組みが完成し、内装の工事に差し掛かっている。隣接する学生寮は12階のうち4階まで出来上がっている。図書館を含む施設の工事はこれから始まる。

校舎は20年11月に完成し、12月から備品や研究室の移動を開始する予定。学生寮は21年2月、図書館は21年3月の完成を目指す。

現キャンパスの今後

現箕面キャンパスがある土地は新キャンパスに移転後、箕面市が所有するが、現時点で具体的な活用方法が決まっていない。約14万平方㍍の敷地は箕面市が管理する土地としては過去最大規模で、使い道を決めるのは容易ではない。15年に発表された報道資料で箕面市は、阪大と連携しつつ、スポーツ施設の整備を含めた有効な活用法を検討するとしていた。

  現キャンパスの中庭に設置されている「世界時計」と2度の大戦で亡くなった卒業生を祭る「烈士の碑」は移設することが決まっている。【児玉七海】