大阪大は2月16日、世界最先端の科学技術に関心がある高校生を対象にした「SEEDSプログラム」のポスター発表会を開催した。130人ほどの受講生が参加。自分の発表がない時間は他の受講生の発表を熱心に聞いていた。 

 発表会後、受講生は阪大の教員による講義を受けた。この日の講義は「放射能の基礎からニホニウムの発見まで」と「アンドロイドと未来社会-人間社会の本質-」の二つ。講義の後、教員が講義内容に沿ったテーマを与え、受講生同士が議論をした。

  講義と受講生同士のディスカッションは阪大内で月1回行われている。毎回、阪大の教員がオムニバス形式で講義した後、5~10人程度の小グループに分かれ、受講生同士で議論を交わす。受講生同士のディスカッションは「めばえ道場」と呼ばれ、内容に対する理解を深めるための取り組みだ。1グループに1人、阪大生のアシスタントが入って議論を進める。

  SEEDSプログラムは2015年に始まった、主に理系の高校生向けのプログラム。阪大の研究や技術に触れつつ生命・数理・応用技術といった科学研究への関心を高めてもらうことが目的だ。受講生は約半年にわたり約50のテーマから選んだ研究を体験したり、阪大の教員の講義を受けた後に受講生同士で議論したりする。希望する受講生は選考に通るとさらに半年間、研究室に所属して研究に取り組み、最終成果発表を行う。選考基準にはこの日のポスター発表も含まれる。

同プログラムでは毎年阪大生の中からサポーターを募集している。主な活動はめばえ道場のアシスタントがある。【児玉七海、写真も】