「スポーツで大阪大を盛り上げたい」。道坂怜生(れお)さん(基礎工・3年)はスキー部とオリエンテーリング部に所属しながら、スキーオリエンテーリングで世界の舞台に挑む。2019年8月に強化指定選手に指定され、12月14〜15日に北海道であった選考会で2位になり、学生世界大会の日本代表に選ばれた。

 スキーオリエンテーリングを始めたのは19年3月。高校1年の時から部活でスキーを続け、当初はスキー部だけに入っていた。18年12月のスキー部の大会で同競技を知り、興味を持った。

 スキーオリエンテーリングはクロスカントリースキーで行うオリエンテーリングで、地図を見ながらコース中に設定されたチェックポイントを指定された順に回り、ゴールに着く早さを競う。オリエンテーリングの1部門に位置付けられていてルールもほとんど同じだが、通常のオリエンテーリングで示されているチェックポイントの詳細がないといった違いがある。またクロスカントリースキーとも大きく違い、ルートがスノーモービルで印を付けただけの道なので、滑る難易度が高い。日本学生オリエンテーリング連盟に加盟すれば大会に出場することができるが、スキーをもともとやっていて滑る技術が高い選手が多いという。

 競技について道坂さんは「頭を使うのが魅力」と話す。世界大会への出場が決まってから広報活動も積極的にしていて「競技をもっと知ってほしい」と語る。意気込みを聞かれると「(レース中)迷わないことを意識したい。迷わずレースができると楽しいので」と笑顔を見せた。

 道坂さんが出場する「世界学生スキーオリエンテーリング選手権大会2020」は3月23〜27日にフィンランドのロバニエミで開催される。出場者は強化指定選手の中から選考会などで好成績を残した選手が選ばれ、男子は3人、女子は2人が既に代表に決まっている。【児玉七海】