大阪大は29日ホームページ上で、調査を行っていた二つの不正事案について明らかにした。

 公表された「大阪大学職員の工事発注における不正な契約手続きに係る懲戒処分等について」によると、2013年12月以降に施設部が発注した工事に、会計規程によらない不適切な契約があったことが判明。退職した職員を含め、関与した施設部職員8人の処分を発表した。当初想定できなかった土壌汚染や地中埋設物が発見されるなど工事が遅延する中、期限に間に合わせるため完成を急いだとみられる。

 また「大阪大学教員における手当の不正受給及び公的研究費の不正使用について」では、高等司法研究科の青江秀史教授が旅費など約9200万円を不正受給・虚偽請求していたと認定し、同教授に返還を求めている。

 公表によると、同教授は着任した04年から実際は東京にある自宅を岡山県内と届け、不正に通勤手当・住居手当を受給した。09年からは東京からの通勤や私的な旅行を出張に見せかけた虚偽請求があった。所属する部局の規定で認められていない出張中のタクシーの利用も認定された。同教授が公的研究費の不正使用をしている疑いがあると通報があり、調査委員会の書面の調査や関係者からの聞き取りの中で判明した。

 これらの不正事案の発生を受け、阪大は「不正経理等の根絶に向けて全学をあげて取り組み、信頼回復に鋭意努めてまいります」との西尾章治郎総長のコメントを発表した。

【武田寛明】