大阪大混声合唱団の第60回記念定期演奏会が12月24日、神戸国際会館のこくさいホール(神戸市中央区)で開催された。卒業生や学生ら662人が来場した。

 当初予定していたホールが18年6月の大阪府北部地震の影響などで使えず演奏会開催が危ぶまれた。それでも団員は創部64年の伝統と新時代への幕開けを感じられるステージを目指し、練習を積み重ねてきた。

 演奏会では、アンコールを含め10曲を披露した。2年前から準備を進めてきたOB・OG合同ステージでは、総勢約180人が「混声合唱組曲『筑後川』」を披露した。多彩な旋律を大人数で歌い上げ、迫力のあるステージとなった。

 同合唱団のために書き下ろされた「混声合唱とピアノのための組曲『目をそらさずに』」も発表した。力強さと穏やかさが交互に現れるストーリー性のある曲調が特徴だ。団員は作曲者の市原俊明さんを前に、壮大に歌い上げた。

 部長の濱中悠佑さん(人科・4年)は「練習してきたことを思い出しながら少し冷静になって歌うようにした」と振り返った。

 チラシを見て神戸市から訪れたという峯松宣夫さんは「各曲の特徴をうまく表現しており充実した内容だった」と話した。

【田中穂乃香】