
大阪大は、地震発生時などでの、学生や教職員を対象とした安否確認システムを新たに導入した。阪大の学内専用サイト「マイハンダイ」を通じて各自の状況を回答するもので、安否確認を円滑にする狙いだ。23日から全ての学生を対象に回答の模擬訓練が行われる。
阪大では、災害が発生したときの学生の安否確認は、所属の学部・研究科が行っている。導入されたシステムは、学部・研究科が安否確認をする際に回答結果を共有することで、被災状況の速やかで確実な把握を目指す。
回答は、マイハンダイの画面のショートカットの中に表示される「Are you safe?」のアイコンから。地震発生や今回の訓練のように、安否情報の入力が必要となるとアイコンが赤く点滅し、回答を促す(写真)。

速やかに安否確認を行うため、マイハンダイにログインすれば名前を入力する必要がない。また「安否情報」、「現在地」、「負傷内容」といった回答項目を選択肢から選ぶ形式にするなど、学生や教職員がより簡単に回答できるようデザインしたという。
同システムは、昨年6月に発生した大阪北部を震源とする地震をきっかけに制作された。今回行われる訓練は、システムの対象となる大阪府全域と兵庫県の一部地域の中で震度5強の地震が発生した想定で、23日の正午から25日の正午にかけて行われる。安全衛生管理部の松田晃蔵さんは「このシステムの模擬訓練は今回が初めてで、学生に計画が伝わり切らない部分もあるが、回答率や反省を踏まえながら安否確認の体制を改善していければ」と話す。
【武田寛明】