明道館での不審火を報じる大阪大学POST2008年7月号

 課外活動が盛んな明道館では、学生主体の明道館学生委員会が管理を担当していた。しかし、その自治体制は次第に揺らいでいく。

 2002年3月、明道館1階の一室から煙が上がった。幸いすぐ鎮火したが、部室内の未整頓が火災の原因の一つとされた。既存の学生委員会に代わり臨時の委員会が設置され、再発防止などの対応に当たった。

 08年6月には不審火が2度あり、大学側は使用団体間で今後の管理体制について意見をまとめるよう求めた。しかし、明道館の管理を担当するはずの学生委員会は一人も委員がいなかった。

 同年10月に学生委員会の「明道館使用規約」が発効した。大学祭中央実行委員会が大学側との窓口となることや、火気使用の制限などが明文化され、部室の定期点検が義務付けられた。

 規約の発効から10年が経過した現在も、自治体制は変わっていない。今後も自治を維持し、課外活動の場として存続させていけるかが課題だ。

 【山本秀明】

 ◆明道館(めいどうかん) 豊中キャンパスにあるサークル棟。1964年に完成し、改修を重ね使用されている。

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