
「独特」―。笑い声の合間に、そんなつぶやきも観客から漏れる。掛け合いの中で一瞬空いた間にも観客が沸く。会場の視線は、ステージに立つジャージー姿の2人に吸い寄せられた。
まちかね祭のフィナーレを飾るお笑いのコンテスト「O―1グランプリ」が4日、ステージ奏で行われ、武田諒さん(理・2年)、宮崎喬至(たかし)さん(工・2年)によるコンビ「ゲロ漫画先生」が優勝した。
「ゲロ漫画先生」は、今回が初出場。ツッコミ役の武田さんは高校生のときから漫才大会「ハイスクールマンザイ」に参加するなど舞台に立つ経験があった。出場者募集の看板を見たことがきっかけとなり参加を決め、同じサークルの宮崎さんを誘い、コンビを結成した。
8組が参加した予選では6番目に登場。ピンマイクを使う想定で準備していたが、スタンドマイクに変更があったことに気が付いたのは当日だったという。少し不安があったが、結果は宮崎さんが「(決勝に)いけたと思った」と振り返るほどの上出来。コンビ名を1番に呼ばれて決勝進出を決めた。
3組で争う決勝では、「O―1」にかけ「おわん」を持ち登場。漫画の有名なせりふを引用するなど、小ネタをふんだんに織り込んだ掛け合いで観客の笑いを誘った。決勝の漫才は、武田さんが「ハイスクールマンザイ」に参加した際のネタを下敷きに、「O―1グランプリ」に向けて書き直したもの。書き直す前の漫才のウケはあまりよくなかったという。武田さんは「改良したネタで笑ってもらい、優勝できてすごくうれしい」と話した。
【武田寛明、写真は児玉七海】