
大阪大は2017年度から新しい学事暦(4学期制)を導入する。公表されていた3学期制ではなく、現在のセメスターを分割した4学期制になるという。学事暦の改革によって、大学のグローバル化を進めることに加え、教育の質向上を目指す。制度の詳細は10月以降に発表される。
教育・学生支援部教育企画課によると、各学期は現在のところ①1学期:4月1日~6月中旬②2学期:6月中旬~9月30日(夏季休業含む)③3学期:10月1日~12月初旬④4学期:12月初旬~3月31日(冬季休業含む)――となる。休業期間に大きな変更は生じないという。まちかね祭などの行事日程の変更は未定だ。
授業科目は、学期ごとの科目(ターム科目)、二つの学期(1・2学期、3・4学期)にまたがる科目(セメスター科目)、通年行われる科目(通年科目)の三つに再編される。新設されるターム科目は1単位なら週1回の計8回、2単位なら週2回の計16回を予定(いずれもテスト含む)。ターム科目のテスト期間にもセメスター科目の授業は同時進行する。授業をターム科目・セメスター科目のどちらで開講するかは各学部・研究科が決定する。
ターム科目は1学期の最初に1・2学期分の科目をまとめて登録する。ただし、2学期開始時の履修修正等期間に修正登録などが可能。3・4学期も同様の予定だ。セメスター・通年科目は従来通り登録を行う。16年度後期までに単位が認定されなかった授業の再履修は、指定されたターム科目の単位を組み合わせて取得することで、その未修得単位を修得したとみなす(読み替え)か、単位を取得できなかった科目がセメスター科目と設定されればその授業の単位を取ることで対応する(ただし履修の詳細は検討中)。
新しい学事暦の導入は、文部科学省により選定されたスーパーグローバル大学創成支援事業の阪大の構想において、海外の大学の学事暦に対応しグローバル化を進める目的で予定されていた。当初は3学期制で検討を進めていたが、学内関係者の意見や移行のしやすさを考慮し、今年の3月に4学期制の採用が決まった。グローバル化対応に加え、ターム科目を新設し授業の開講形態を多様化することで教育レベル向上を狙う。
制度の詳細は10月以降にKOAN上や阪大公式ウェブサイト、学内ポスターなどで発表される。同課では「混乱が生じないようにしたい」としている。