
豊中キャンパスのある待兼山周辺にイノシシが出没中だ。3月初旬に1頭のイノシシが捕獲されたが、まだ3頭以上は残っている可能性が高い。総合学術博物館裏の待兼山遊歩道の封鎖が解除されるめども立たないままだ。
昨年、待兼山には3頭以上のイノシシが生息していることが確認された。1頭が捕獲されはしたが、これまでに確認されているイノシシとは違う可能性が高く、3月14日現在も捕獲檻2台、足くくり罠6カ所の体制で捕獲を試みている。
安全衛生管理部の担当者は「イノシシは鼻が利く動物で、わなに残った人間のにおいを敏感に察知し、避けて歩いているよう。残ったにおいは消えるのを待つしかなく、捕獲は長期戦になりそうだ」と話す。
わなの設置を受けて、昨年12月25日以来待兼山遊歩道は全面封鎖が続いている。わなが撤去されるまでは、当面この措置が続けられる予定だ。だが、捕まらない状況が続くようであれば、危険な場所をロープ等で入れないようにした上で、遊歩道を部分的に開放することも考えているという。
「イノシシに出会った際は刺激を与えないことが一番重要」と担当者は言う。もし近づいてきたときは、ゆっくりと後ずさりして離れる。イノシシは臆病な動物で、人間から何かしない限り突然攻撃してくることはない。だが、大声を上げたり、石を投げたりすると興奮して襲ってくることもある。
夜行性のイノシシは、日没から日の出までが活動時間帯だ。夜に大学を出る場合は特に注意を要する。また、春はイノシシの出産期でウリ坊が現れ始める時期でもある。担当者は「可愛いからといって近づかないように。周りに親がいて、人が近づくのを攻撃しに来たと勘違いし、反撃される可能性がある」と注意を促した。
全学教育推進機構や言語文化研究科棟のあたりでも目撃情報がある。もし遭遇した場合は落ち着いて対処することが重要だろう。