同志社女子大の菜穂子教授が人生設計学習の教材となる思考補助具「ワンダフル・キューブ」を開発し、特許を取得した。ワンダフル・キューブは自分の価値観や理想、目標といった抽象的なものを形にして組み立て、人生の方向性を確認するものだ。
キューブの核となるボールに「大切だと思う価値観」を書き、ボールをカプセルに入れる。カプセルには自分の理想や長期的な目標を書き、立方体の透明ケースに入れたのち、6面それぞれに短期的な目標を記す。ここまでは自分のやりたいことを「なぜやるのか」という理由を見つける目的がある。
透明ケースは6枚のカードと一緒にキューブ内に入れる。カードには自分の強みや目標達成までの計画などを書き「やればできる」という自分への信頼の根拠を探す。キューブの外に結び付ける青色のカードには、自分の頑張りを見守ってほしい人への感謝の言葉を書く。感謝の言葉を書くことで、精神的健康に良い影響を与えるという。
初期の試作品に学生らの意見を取り入れるなど試行錯誤を重ね、現在の設計になった。日下教授は「多くの人に使ってもらい、人生設計に役立ててほしい」と笑顔を見せた。 【富山陽色】