生命医科学部の斎藤芳郎准教授らが、タンパク質「DJ-1」を活性酸素種により酸化させて生じる「酸化DJ-1」を用いたパーキンソン病の新たな診断方法を開発した。
これまでパーキンソン病とDJ–1に関係性があることは証明されていたが、酸化DJ–1は分析方法が難しく研究が成功していなかった。斎藤准教授らは赤血球の中にあるタンパク質から、酸化DJ–1にのみ反応する抗体を開発。DJ–1と比較して分析することに成功した。
斎藤准教授らが抗体を使ってパーキンソン病患者の血中酸化DJ-1レベルを調べた結果、治療前の患者の血中で酸化DJ-1が増加することを発見。酸化DJ-1レベルを指標に診断を行うことで、早期発見・治療への発展が期待される。斎藤准教授は今後について「パーキンソン病の早期治療法を開発したい」と展望を語った。 【富山陽色】