同志社女子大今出川キャンパスで2日、楽真館の建て替え工事が始まった。2013年8月から開始された今出川キャンパス整備計画の一環だ。完成は17年9月を予定している。
これまで地上5階地下1階建てだった楽真館は、建て替え後に地上4階地下1階建てとなる。各階には講義室や演習室が設けられる予定。吹き抜けになっている1階と2階には自習スペースやディスカッションルームが備えられた「ラーニング・コモンズ」が、同志社女子大で初めて導入される。担当者は「吹き抜けを作ることで、他人の目を意識する開かれた学習環境を実現し、学習効果の向上が期待される」と話す。
完成後の楽真館の高さは最大17.9㍍となる。市のガイドラインによると、楽真館のある区域は高さを原則15㍍に収める必要があるが「学習環境の整備や向上が必要」といった大学の主張により昨年10月に特例許可を得た。新築の特例許可の前例は京都大付属病院の2棟のみで、大学としては初となる。
現在、キャンパスの整備は滞りなく進められていて、楽真館の完成後は心和館の改修工事が行われる。担当者は「キャンパスの老朽化という不安を将来へしわ寄せすることはできない。50年、100年と最良の教育環境が維持できるように今後も計画を実行していきたい」。整備計画は18年3月終了予定だ。 【湊卓也】