4月1日から、今出川校地へ自転車通学をするためには自転車運転マナー講習会(以下、講習会)の受講が必須となる。道路交通法(以下、道交法)の改正を受け、改正後の内容について理解を深めてもらうことが講習会の目的だ。学生によるマナー違反や、接触事故も背景にあるようだ。
講習会では、スタントマンによる実演DVDを用いて違反行為の危険性について解説を行う。また、改正された道交法の内容や自転車保険の説明、大学で起きている自転車事故などの周知を図る。講習会を受講すると、その場で受講証明書が発行される。
同志社大には学生のマナー違反や無灯火運転に対しての苦情が寄せられていて、最近では車との接触事故を起こしたという報告もある。
学生が自転車で通学するためには年度ごとに入構許可シールを取得し、自転車に貼っておく必要がある。これまでは、入構許可シールの発行には学生証と通学証明書の提示が求められていたが、今後は講習会の受講証明書の提示も義務付けられる。
義務化の背景には、昨年6月の道交法改正がある。信号無視や傘を差しながらの運転、酒酔い運転などの違反行為を3年間で2回以上摘発された場合、公安委員会の命令を受けてから3カ月以内に安全講習を受講しなければならない。
来年度からは、今出川校地での自転車の撤去も強化される。今までは、入構許可シールの貼られていない自転車は室町駐輪場に移動させられ、約3カ月間保管した後に撤去されていた。撤去を強化することにより、講習会の受講漏れを防ぐことにもつながる。
講習会は昨年11月6日から定期的に開かれていて、12月21日までの受講者数は728人となっている。4月以降の講習会は新入生が対象となるため、在学生は年度内に受講しなければならない。
講習会を主催する学生支援センターの山田優奈さんは「講習会を受講してもらうことで、自転車という身近な乗り物の危険性を理解し、安全でマナーを守った運転を心掛けてもらいたい」と学生に呼び掛けた。【湊卓也】