【11・12月号掲載】考古学研究会 学術的に貢献できる活動を
考古学に興味のある学生が研究や調査をする考古学研究会。1960年に設立され、現在は約30人が活動している。OBには、今年のノーベル化学賞受賞が決まった吉野彰さんがいる。
週2回、情報交換したり、メンバーが興味のある分野に関して勉強会を開いたりしている。最近は食べ物の考古学やアンデス文明の展開など多彩なテーマで意見を交わした。休日は遺跡の分布調査や測量、遺物の採集をする。春と夏の長期休暇中には遠方の史跡や資料館を見学。今夏は新潟を訪れた。1年間の活動や調査は会誌「とれんち」にまとめ、11月祭で販売する。
来年で創部60年を迎える考古研。現在、考古学や日本史学研究の最前線で活躍するOBやOGもいる。大切にしているのは学術的に貢献できる活動をすることだ。遺物をただ拾うのではなく、保存・記録して地理学的・歴史学的な考察を加え、調査報告をまとめることを目標としている。
会長の小西匠さん(文・2年)は「文献や地形図、地域の方への聞き取り調査などを基に大きな研究機関にはできない小さな遺跡の調査をして、今まで調査されなかった山の遺跡から(歴史に)新たな解釈を加えられる活動を目指している」と話した。
【田中穂乃香】