【9・10月号掲載】京都の10大学 合同拠点開設 東京で情報発信
新拠点が入居する新丸ビル(8月28日 撮影=田林航)
京都大など京都府内の10大学は7月3日、東京に新たな情報発信拠点「京都アカデミアフォーラムin丸の内」を開設した。各大学が協力し、京都の大学の東京での存在感を高める。
東京駅と地下で直結する新丸の内ビルディング(千代田区)の10階に置かれ、総面積は364平方メートル。会議室やオフィス、ラウンジなどがあり、京大東京オフィスと隣接する。
拠点開設は、京都の文化・芸術・科学を情報発信する目的。京都の魅力や価値を高めるため、10大学が連携・協力するとともに、それぞれの主催による各種イベントなどを開く。
新技術の説明会や研究の相談会などを開催し大学と企業が接触する機会を提供。ベンチャー企業への投資活動の拠点にするといった戦略的な産官学連携活動を行う。8月には起業に関心がある人に向け、研究者が研究成果を発表し、参加者と交流するイベントも開かれた。
各大学の入試やオープンキャンパスの開催も考えられている。
開設を記念し10月3日〜7日に同拠点で各大学が連携するイベント「京都アカデミアウィーク」を開く。「だから、京都行こう」をコンセプトにセミナーが開催されるほか、10大学の魅力を紹介するコーナーや京都市のアンテナショップ「京都館」が設置される。初日は京都市立芸術大の鷲田清一学長、5日には京大の山極寿一総長が講演する。
入居する大学は両大のほかに京都外国語大、京都光華女子大、京都工芸繊維大、京都女子大、京都精華大、京都橘大、京都美術工芸大、同志社女子大の8大学。京大が出資する子会社、京都大学イノベーションキャピタルと関西TLO、さらに来年設立予定の新会社「京大オリジナル」も入居する。【田林航】