マイボトル専用自動販売機のイメージ図(提供=行成美和先生)

 浄水器メーカーのBRITA japan(東京都中央区)が主催する 「BRITA学生マイボトルコンテスト2019」で、「マイボトル専用自販機とドリンクキューブ」を提案した甲南女子大のチームが最優秀賞に選ばれた。

 同コンテストはペットボトルごみを減らすために「マイボトルを持つ人が増えるためにはどうすれば良いか」というテーマで学生から自由な発想を募集。2019年6月10日から10月末まで募集し、12月3日に受賞者が発表された。

 甲南女子大のチームは、マイボトル専用の自動販売機とドリンクキューブを中心に、プロモーションイベントやボトル自体のデザインなどマイボトルの普及に向けた企画を総合的に提案した。実際にアンケート調査を行い、マイボトルに対する声を収集。イメージしやすいようビジュアル化にも力を入れ、実現性と新規性が評価された。

 マイボトル専用自動販売機は水や茶など幅広い飲料を選択でき、マイボトルに補充することができる。その際、温度別で選択できる水は無料で提供。飲料ブランドのドリンクキューブを販売し、水に溶かすことでジュースやコーヒーなどを飲むことができる。ドリンクキューブはプラスチックを使わないよう紙で包む固形タイプにした。自動販売機にはマイボトル洗浄機を取り付け、マイボトルを清潔に保ったり、味の違う飲料を補充したりすることができる。また、スマートフォンアプリと連動させ、利用者が自動販売機の設置場所を把握できる他、利用するとポイントがたまるシステムも導入した。

最優秀賞を受賞した甲南女子大の学生ら(撮影=川村仁乃)

 チームは文学部メディア表現学科の行成美和先生の授業「プロデュース論」の受講生で、授業では国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)について学んでいる。前田彩夏さん(3年)は 「以前より環境問題に目を向けるようになった」と話す。後藤琴音さん(3年)は「メンバーの得意分野を知ることで仕事の割り振りがうまくいき、協力してできた」と振り返った。【川村仁乃】