昨年8月、NHKで放送され大きな反響を呼んだ番組「みんなで筋肉体操」。同番組の出演と監修は近畿大の谷本道哉准教授(筋生理学)が務める。「筋肉体操」は筋肉自慢の出演者らが谷本准教授の指示に黙々と従い、筋トレをする5分間の番組だ。

 谷本准教授は筋トレの教科書となる番組を作りたいというNHKからの依頼を受け、同番組を監修。番組の要望に合わせたメニューを考案し、1秒に一言を楽譜のように入れ込んでセリフを作った。

 各放送回に谷本准教授ならではの知恵や工夫が加えられている。筋トレの理論でタブーとされていた方法でも生理学・解剖学的に有効な部分は紹介した。従来のスクワットは太ももを床と水平までとされるが、筋肉体操ではさらに深くまで下げることで負荷をかけている。また、時間を区切ったトレーニングで残り時間が5秒になると「あと5秒しかできません」と出演者や視聴者を鼓舞するセリフを取り入れるなどして、他にはない筋トレ番組となった。

 谷本准教授は「筋トレのやり方次第で筋肉はいくらでも裏切る。裏切らない方法を提案していかなければいけない。」と語る。過去の放送はユーチューブのNHK公式チャンネルで配信されている。2月に放送された新作「北海道で!筋肉体操」はhttps://www.nhk.or.jp/sapporo/articles/slug-n64fbc190410cから視聴可能だ。【中山晃大】