似顔絵で地域を元気に 大阪府立大教授ら 似顔絵の魅力を語る


「JAPAN GRAND PRIX 2019 & 似顔絵EXPO」が20日から豊中市立文化芸術センターで始まった。プロ作家が描いた約150点の似顔絵が展示されている。国内外から集まった約70人の参加者が制作した作品の中から日本一の似顔絵を決める競技会も開催中だ。 同イベントはNPO法人日本似顔絵アーティスト協会が07年から2年に1度開いていて、今回が7回目。市民の似顔絵への関心向上や作家の技術向上、地域振興、国際的な文化交流が目的だ。 21日には大阪府立大観光産業戦略研究所所長の橋爪紳也教授(都市計画学)とアート誌「美術手帖」の編集に携わる田尾圭一郎さんが「美術史の似顔絵」「観光と美術」「似顔絵は街を元気にするのか」の三つのテーマについて対談形式で講演した。 「似顔絵は街を元気にするのか」では、似顔絵を使った地域活性化の方法を模索。従来の似顔絵の中に地域の観光スポットを描いてご当地性を付け加えたり、地域独自の絵柄を取り入れたりすることを田尾さんが提案した。橋爪教授は、似顔絵をテーマにしたイベントの開催が観光客の集客や住民の交流、地域振興につながるのではないかと述べた。 エアブラシアーティストのKENさんは「さまざまな地域がアートを使った地域活性化に取り組みつつある。似顔絵も含め、アートがもっと親しみやすく、市民も一緒に楽しめるものになると良いと改めて感じた」と話す。 競技会は22日までで、似顔絵の展示は24日まで。23日と24日には作家が即興で似顔絵を描くコーナーが設けられるほか、粘土を使った子ども向けのワークショップも行われる。【田中穂乃香】
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