野球の関西学生春季リーグ戦が4月7日開幕する。昨秋はどのチームが優勝してもおかしくない混戦となったが、関大が見事完全優勝を果たし、2年連続の秋季優勝を達成した。各チーム、春季リーグに向けて目標を新たにし、新体制を整える。わずかな実力差のなか、頭一つ抜き出るために、チームごとに練習に取り組む。新体制となった各チームの注目選手、戦略を探った。

 昨季、優勝を果たした関大。昨年出場していた打者の多くが残っており、昨年同様に得点力が望める。監督注目の投手・山本(3年)は昨年完全試合を達成するなど、安定した守備力を持つ。主将高橋(3年)、勝負強い古川(3年)などにも注目だ。

 昨季2位に終わった立命大。昨年の盗塁数が6大学で最低だったことから、機動力の強化をしてきた。今季は、リーグ通算100安打が目前に迫った主将の辰己(3年)が力強い打線で立命大を勝利へと導く。

 昨年の春に続き、春季2連続優勝を狙う近大。昨年チーム2位の防御率を誇った小寺(3年)などの左腕投手や伊波(3年)に期待できる。主将中家(3年)を中心に、竹村(2年)、佐藤(1年)など経験豊富な打者も多く、攻撃面でも目が離せない。

 4位から抜け出したい関学大。今季は気持ち新たに、選手一丸となって優勝を目指す。主将片山(3年)を始め、実績のある藤井(3年)、ベストナイン受賞経験のある小越(3年)などが、チームを牽引する。

 昨年はなかなか調子が上がらなかった同志社大。練習では部内リーグ戦に取り組み、競争意識を高めた。今年から主将となった不動のエース福島(3年)を中心に、一筋縄では攻略できないピッチングで相手を翻弄する。

 今年は目標を高く掲げ、勝ち点を狙いに行く京大。練習では実践練習を意識しつつ、パワーを付けることや走塁練習にも取り組んだ。樋川(3年)、柏原(3年)には完投の期待がかかる。

 今季も激戦必須。4月の開幕に向けて、各チーム最後の調整に入る。各チームの奮闘は必見だ。

【田中春菜、守友春菜】

投球する山本(10月1日・南海中央球場で 撮影=守友春菜)

 

ヒットを放つ竹村(10月14日・ほっともっとフィールド神戸で 撮影=山本穂波)

 

◆おわびと訂正

2018年3・4月号の5面「特集 関西学生春季リーグ戦 開幕前、チーム分析」のトップの記事で「主将の辰巳(3年)」としていましたが、「主将の辰己(3年)」の誤りでした。訂正してお詫びいたします。