日本一おいしくて健康的なカレーを追求するため、大手前大健康栄養学部の学生が日々研究に励む。現在は約20人が所属。2017年11月には、カレーなどのレトルト製品を手掛けるハチ食品(大阪市西淀川区)と辰馬本家酒造(兵庫県西宮市)の協力を得て、学園祭の人気投票で選ばれた「牛すじ酒粕(さけかす)カレー」をレトルト化した。
 カレーを本格的な研究テーマにしようと、大学が同学部の学生を募り16年7月に始動した。集まった学生約40人が8チームに分かれ、健康面や栄養面を重視したレシピを考案。教員の2度の審査を通過した4種類のカレーを同年の学園祭で販売した。
 唯一の男子チームによる「牛すじ酒粕カレー」が、学園祭で実施した人気投票で1位を獲得。17年6月にレトルト化が決まった。糖尿病や肥満の予防に効果があるとされる酒かすに牛すじを合わせ、男子ならではの「がっつり系」に仕上げることで、他チームとの差別化を図ったという。
 今回は非売品として、学内のイベントやオープンキャンパスで配布されている。開発に携わった水尻遼汰さん(3年)は「次は減塩を意識したカレーを作ってみたい」と意気込んだ。【堀江由香】

牛すじ酒かすカレーを作った学生ら(撮影=堀江由香)