iPS論文不正 著者を懲戒解雇処分
京都大iPS細胞研究所の論文に捏造(ねつぞう)や改ざんがあった問題を巡り、京大は28日付で著者の山水康平特定拠点助教(36)を懲戒解雇処分にしたと発表した。
山水助教は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いて「血液脳関門」と呼ばれる脳の構造体のモデルを作ったとする論文を執筆。2017年2月に米科学誌に掲載された。
京大は1月22日、論文中の6個の主要な図と5個の補足図で不正があったと公表。論文は2月13日付で撤回されている。
山中伸弥所長は「(処分内容は公表されていないが)私も監督者として処分を受けた」と明かした上で、「今回の処分を真摯(しんし)に受け止めるとともに、所長として事態を未然に防ぐことができなかった責任を痛感する」とのコメントを出した。山中所長は自主的に当面の給与相当額をiPS細胞研究基金へ寄附するという。【西崎啓太朗】
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