【11・12月号掲載】「やさしく救う」救助ロボコン
要救助者に見立てた人形を搬送するロボットと、カメラが写す映像を見て操作する廣瀬大起さん(撮影=篭島玲)
OECU杯ヒト型レスキューロボットコンテストが、大阪電気通信大駅前キャンパスで11月5日、開催された。災害現場に見立てた障害物のあるコース内から、要救助者の人形をロボットを操作して「やさしく」搬送することを競うコンテスト。高校生から社会人まで計17組が出場。産業技術短大の廣瀬大起さん(2年)、大阪電通大の助光翔真さん(3年)らが入賞した。
コースは、「トンネルくぐり」「段差乗り越え」「がれき除去」「要救助者搬送」の4課題で構成される。特に要救護者の周りにあるがれきを安全に除去し、要救助者を丁寧に「やさしく」搬送することが重視された。がれきをつかめなかったり、ロボットが要救助者にぶつかったりと、多くの出場者が苦戦した。
ロボットに搭載したカメラが写す映像を見てロボットを操作する「搭載カメラ部門」で2位になった廣瀬さんは、「ゆっくりとした動きで丁寧に救助できるようこだわった。社会人になる来年もぜひ出場したい」と抱負を語った。
災害救助ロボット研究は、阪神・淡路大震災をきっかけに注目度が高まった。技術を次世代に継承し、災害を風化させないことがレスキューロボットコンテストの狙いだ。
毎年神戸でも大規模なチーム戦の大会が開催されているが、このOECU杯はロボットを「ヒト型」に指定し、ふだん格闘形式の大会などに出場するヒト型ロボットも参加できるようにしているほか、個人の出場が可能になっている。
【篭島玲】
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