兵庫県立大の大学院で減災を学ぶ、プロミュージシャンの桝田和宏さん(45)が8月26日、人と防災未来センター(神戸市中央区)で開催されたHAT神戸減災サマー・フェスでライブを行った。また、シンガーソングライターで、神戸学院大の非常勤講師も務める石田裕之さん(36)と減災・防災を啓発する新ユニットの結成を発表。石田さんは、防災に関する知識を持ち災害時に救助活動をする「防災士」として、被災地訪問やボランティアなども行っている。
 ライブでは、子供向けの防災ソング「ぼうさいジャンケンポン」や東日本大震災の被災地へ向けた支援ソング「やっぺす石巻」などを演奏した。また「前を向こう」というメッセージを込めた、ユニットの新曲「プロムナード」も披露した。
 観客が手拍子をしたり一緒に歌を歌ったりする場面も見られ、ライブ後には握手会も。石田さんは「観客の反応もあり、手ごたえを感じた。普段は減災や防災のことを考えないと思うが、僕たちの音楽をきっかけに興味を持ってもらえるとうれしい」と語った。
 新しいユニットの目的は、多くの人に音楽を通して減災や防災に関心を持ってもらうこと。被災者を元気づけるための曲などを作って神戸を中心に各地で演奏し、減災・防災の意識向上に向けた啓発活動を行う。
 10月14日には同センターで13時からライブが開催され、ユニット名を発表する。桝田さんは「来年からユニットとして本格的に活動する予定なので、今は曲作りに専念し、土台を固める。心に響く曲をたくさん作りたい」と話した。
 HAT神戸減災サマー・フェスは昨年初めて開催された子供向けの体験学習イベント。様々な工作や実験に参加して減災を学ぶワークショップイベント「夏休み防災未来学校2017」の一環で、災害時の被害を最小化するための取り組みである減災について遊びながら学ぶことができる。
(奥田薫子)