【7月号掲載】大阪市大の名物ヤシ 伐採 寿命で倒壊の危険
ワシントンヤシが伐採される前の大阪市大杉本キャンパス(6月11日 撮影=瀧本善斗)
大阪市立大の杉本キャンパスで6月12日〜15日にかけて、大学のシンボル、ヤシの木の伐採があった。20メートル以上の高さのものもあり、葉や葉柄が落下する危険性や木そのものの寿命を考慮し、伐採に踏み切った。
広報室によると、ヤシの木は1957、58年頃に卒業記念として植樹されたとみられている。約30本が植樹され、うち29本が現存。当初は50㌢㍍ほどの高さだったが、現在では最大のもので23㍍ほどにまで成長した。木からの落下物の危険性が高まったため同大杉本キャンパス本館地区前庭整備検討委員会(15年設置)が伐採を提言していた。
2006年に制定された同大のシンボルマークでは、国の登録有形文化財の1号館とともにヤシの木の図柄が採用されている。
作業は6月12日から4日間に分けて進められ、29本全てが伐採された。木の上の部分をクレーンで固定し、高所作業車に乗った作業員が4〜6㍍ずつ伐採を進めた。
木の保存を望む声もあるが、伐採後のヤシの木は加工が難しいこともあり、一部を研究機関などに提供。その他の用途は検討中だ。広場の活用法については、いったん芝生広場とし、関係者で協議を進める。
【南圭紀】
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