右サイドを駆け上がるMF浅野(9月6日・ヤンマーフィールド長居で  撮影=新貝卓丸)

 夏の大学日本一を決める第41回総理大臣杯が1日から10日にかけて開かれ、関西からは阪南大、関学大、大体大、関大が出場したが、いずれも準決勝進出はならなかった。関西の大学が表彰台を逃すのは2年連続。昨年の全日本大学選手権(インカレ)にはベスト4に関西から2チーム勝ち進んだが、再び関東勢の後塵を拝する結果となった。
 関西勢の中でも、得られた手応えは異なる。3回戦に進出した大体大と阪南大は準決勝進出にあと一歩のところまで迫った。
 大体大は、昨年のインカレ王者筑波大と対戦。先制するも、その後3失点し2―3で逆転負けを喫した。松尾監督は「悔しい。自分の力不足」と唇をかんだが、「選手たちはよく頑張ってくれたし、後半の攻撃は相手に効いていた」と手応えをつかんだ。的確な予測で幾度となくセカンドボールを回収。試合終盤にかけては、途中出場したMF浅野(3年)らが猛攻を仕掛けるなど強豪を追い詰めた。
 阪南大は今大会優勝した法大とPK戦までもつれる激闘を繰り広げたが、惜しくも敗れた。後半終了間際にDF真瀬(1年)が土壇場でゴールを決め、3―3の同点に追い付く。勢いを取り戻すと、延長戦でFW和田(4年)がクロスバー直撃のシュートを放つなど攻勢を強めたが勝ち越しはできず、PK戦で力尽きた。須佐監督は「力の差は全然なかったが、相手のサッカーに付き合い慌てた」と互角の勝負をものにできず、肩を落とした。
 一方、関学大と関大は関東との力の差を痛感する敗戦となった。関学大はMF中野(3年)が「全く自分たちのサッカーをさせてもらえなかった」と話すように、昨年の王者明大に終始試合の主導権を握られ0―3で完敗。関大もシュートをわずか2本に抑えられ、流経大に零封負けを喫した。 【新貝卓丸】