文部科学省が大学入試センター試験の後継として、2021年入学者の選抜からの導入を検討している大学入学共通テスト(仮称)について、国立大学協会は6月14日に意見書を出した。英語を民間の検定試験に全面移行する同省案に対し「可否を判断するのは拙速」とした。
 同省は5月、民間試験に全面移行するA案と、24年入学者の選抜まで共通テストと民間試験の一方か両方を大学が選び志願者に受けさせるB案を示していた。
 意見書で国大協は学習指導要領との整合性や、受験機会の公平性などの検討が不十分と指摘。全面移行の判断は、21年入学者選抜での活用状況を検証してからにすべきだと主張した。
 同省はセンター試験の「読む」「聞く」に加え、「話す」「書く」技能も評価するには、大規模・一斉実施型の試験は難しいとしている。
【瀧本善斗】