活気あふれる声が響く大学構内。しかし、新歓期の飲酒事故や宗教への悪質な勧誘、1人暮らし中の病気など、新生活に待ち受ける危険は枚挙にいとまがない。全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)は学生生活に潜むリスクを知ってもらおうと、書籍「最新情報版 大学生が狙われる50の危険」を発行した。

 同会によると、学生生活で何らかのトラブルに遭遇したという学生は全体の約30%に上る。本書では、ブラックバイトや会員制交流サイト(SNS)上のトラブルなど大学生に身近な問題をはじめ、病気や災害、犯罪被害への対策といった学生生活で注意すべき点を幅広く取り上げた。各章冒頭では、導入として象徴的なケースを漫画で説明。学生が内容に入りやすいよう工夫を凝らした。

 大学生協が収集したデータを基に、大学教職員と学生のリアルな声や専門家の知見を反映。全国の大学生約1万人が回答した生活実態調査の結果と、学生を対象とする保証制度「学生総合共済」を運用する中で把握した学生の病気、けがに関する記録を利用したという。大学生協が学生を対象に行ったリスク講座の経験も参考にした。

 価格は1080円(税込み)。全国の大学生協を中心に販売中。本書に関する問い合わせは03(5307)1125(全国大学生協連)まで。
【垣内勇哉】