【3・4月号掲載】【ラグビー】天理大 チーム力武器に
「日本一をつかむために、日本一の練習、努力をする」。主将のSO王子(3年)が力を込める。昨年、強豪同志社大との全勝対決を制し、4年ぶりに関西大学Aリーグの頂点に立った。
一方で関東勢との力の差も痛感した。全国大学選手権では帝京大に敗れ、4強に終わった。雪辱を果たすべく、チーム一丸となり悲願の日本一へひた走る。
王子は帝京大戦での屈辱を、ばねにする心意気だ。「(帝京大は)個々のスキルが高く、一人一人がラグビーを熟知していた。このチームに勝たないと日本一になれないと思った」と明かす。
日本一への鍵はチーム力だ。王子は「個々のスキルや体格などの弱みは、チーム全体として相手よりも動くことでカバーしたい」と意気込む。
王子と共にチームをけん引するのはHO藤浪副将(3年)だ。王子が藤浪を「チームを盛り上げるムードメーカー」と評せば、藤浪は「良い意味で堅い性格。チームを引き締めてくれる存在」と互いを認め合う。1年生の時から切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲だけに、相手への信頼感は揺るぎない。
新体制について小松監督は「昨年のレギュラー陣がたくさんチームに残っている。チームのまとまり、雰囲気は強み」と連帯感に自信を見せる。
オフシーズンはチームの弱点克服、フィジカルの強化に重きを置く。フットワークが重くならないよう注意し、ぶつかり合いで負けない体づくりを目指す。藤浪は「体重が重くなっても、しっかり走れるようにしたい」とスピードや持久力を含めた走力の強化も忘れない。
全国4強という昨年の結果には満足していない。王子は「選手は昨季で負けた悔しさを持っている」と闘志を燃やす。関西連覇はあくまでも通過点。チーム力を生かし全国の壁を突破する。日本一への熱い思いがチームを栄光に導く。
【おことわり】
3・4月号では学生の学年を、3月までの学年で表記しています。
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