vol.334 人形劇で子育て支援 ぱっくんシアター開幕
未就学児や保護者向けの人形劇「ぱっくんシアター」の公演が、12月3日に関西大堺キャンパスの体育館で開催された。堺市との地域連携事業の一環として、同大人間健康学部の山縣文治教授と、NPO法人「子育てネットみちくさ」が共同で取り組んだ。演目は「3匹の子ぶた」と、ゴリラの人形を用いた「くいしんぼうゴリ太」。
人形劇を行ったのは「おっくん」こと奥山重子さん。普段は保育士として働き、月に2、3回ほど依頼を受けて人形劇を行っている。関大での公演は3回目となる。奥山さんは「幼児期の子どもが楽しむには、動きや変化がとても大事」と語る。劇では口の動きがはっきりと分かる人形を使い、わらや木、れんがで家を作る過程も見せた。
劇中では、子どもたちに小道具のブドウやミカンを運んできてもらうなど積極的な参加を促した。子どもたちは奥山さんの呼び掛けに大きな声で答え、後方で保護者と座っていた子どもも前に移るなど劇を楽しんだ。
山縣教授と子育てネットみちくさの市民向け企画はこれまで年5、6回程度継続的に行われ、今年で6年目を迎える。この活動をきっかけに、6月に行われる同大の堺キャンパス祭では学生と子育てネットみちくさが協力した子育て支援活動も行われている。
子育てネットみちくさは、堺市を中心に子育て支援活動を行っている。区役所の一室や地域の文化会館などで、保護者らの交流の機会作りや子育て相談、未就学児の遊び場の提供などを行う。子育てをしやすい環境の整備が求められる中、関大も子育てネットみちくさに依頼し、これまでにおもちゃの手作り体験などのイベントを開催している。
「世代が代わるごとに子育ても変化している。核家族化が進む今、子育てのことを(他の人に)聞けない親も増えている。その人たちの支えになるためにこれからも(企画を)続けたい」と山縣教授は話した。
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