自主制作映画の登竜門「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」が、京都シネマ(下京区)で10月29日から11月4日にかけて開催される。ジャンル、上映時間、応募者の年齢など、一切制限を設けず作品を募集した「PFFアワード」の入選20作品や、人気監督の8ミリ映画が上映される。

 PFFは若い世代の作品が多く発表されていることが特徴で、大学生の作品も多い。今年の入選20作品のうち、15作品が20代の監督によるもの。入選作品「DRILL AND MESSY」の監督、吉川鮎太さんは京都造形芸術大の3年生だ。38回目の今年は、東京、京都、神戸、名古屋、福岡の5会場で開催。京都会場では、準グランプリ「花に嵐」、東京会場での観客賞「ヴァニタス」など4作品の監督の来場が決定している。

 また、京都会場「京都シネマ」では、インターンとして京都の大学生3人がスタッフに参加している。参加した植西実誉さん(京都文教大・3年)は、「観客と作り手との距離が近く、生の声を直接届けることができるのは自主映画ならでは」と語る。インターンでは、 企画から宣伝、当日の進行まで、PFFに関する業務全般を担う。入選20作品を3日間かけて鑑賞し、インターン生で京都・神戸会場のプログラムを組んだ。

 さらに、京都精華大や立命館大で講義の時間を借りてぴあやPFFの宣伝を行ったり、大学や施設にパンフレットを置いたりと、PFFを若年層に知ってもらうための広報活動に力を入れた。インターン生の宮井真里奈さん(京都西山短大・1年)は「自主映画はハードルが高いのではないかとはじめは思っていたが、あらゆる監督を広めていきたいと思うようになった」と話す。

 「PFFに足を運んでみて、(映画館や自主映画の)魅力を知ってほしい。若者と映画館の架け橋になれたら」と3人は熱意を語る。PFF京都会場の開幕は明日に迫る。

京都会場
期間=10月29日から11月4日まで、午後4時25分開演、同40分開始
場所=京都シネマ(京都市下京区水銀屋町620「COCON KARASUMA」3階)
京都市営地下鉄四条駅、阪急烏丸駅すぐ
料金=800円(PFFアワード2016プログラムのみ)

神戸会場
期間=11月3日から11月6日まで
場所=神戸アートビレッジセンター(神戸市兵庫区新開地5の3の14)
神戸高速鉄道新開地駅から徒歩5分、JR神戸駅から徒歩10分
料金=800円(PFFアワード2016プログラムのみ)

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PFF京都・神戸会場のタイムテーブル
(提供=植西さん)

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パンフレットを手にするインターン生の3人
(撮影=稲村史織 左から宮井さん、田中純貴さん、植西さん)