関西学院大学の教育学部幼児教育コースで学ぶ上田星さん(関西学院大•4年)は、働く母親の手助けになれば、と「ホッと一息。せいの育児サポート」と題した連載で育児情報を発信している。昨年7月にワーキングマザー向けの情報誌「Career&Family」で連載を開始し、12月からは神戸新聞の子育てについての情報サイト「すきっぷ」でも掲載を始めた。

 「Career&Family」は、上田さんの母が代表を務める企業「マザーネット」が発行する情報誌。連載のきっかけは母に大学での実習や専門知識をアウトプットする手段として「Career&Family」を使ってみてはと言われたことだ。上田さんも学んだことを社会に生かしたい気持ちがあったため、連載に至った。連載の軸はワーキングマザーへのサポートやアドバイス。テーマとして社会問題を取り上げることもある。読者からコメントをもらえることがうれしいと話す。

 昔から子どもが好きだったという上田さん。中学2年生の時に行った保育所の職業体験で、成長に関わることの楽しさを知り保育の道を志した。大学院への進学を予定しており、家庭での保育のあり方について学ぶ。

 「育児で一番大切にするべきことは子どもの自由を大切にすること」と上田さん。現代は共働きの家庭が多く、子どもと触れ合う時間が限られている。子どもとより良く関わる方法を伝えられたらと語った。例えば洗濯物を畳むことに興味を示した子どもの前で一つ一つの動作をゆっくり示して教えることで、好奇心を抑えられることもなくのびのびと育つ。将来的に子どもも家事ができるようになりワーキングマザーの助けに繋がることもあるという。

 上田さんは今後の大きな目標として「お父さんの保育や育児に対する価値を伝える講演などを開きたい」と語る。「育児はまだまだ女性のものというイメージがある。少しでも魅力を発信できれば」と熱を込めた。

FOCUS vol.319