関西学生野球春季リーグ戦第8節、立命館大-同志社大の1回戦が、5月21日わかさスタジアム京都で行われた。立命は5回、二死二塁の場面で1番池内が適時三塁打を放ち1点を先制する。6回には4番高島の安打などから二死二塁とすると、代打佐々木が適時打を放ち1点を追加。その後、7番早田が安打で続き好機を広げると、8番佐野、9番黒田の連打でこの回一挙3点を奪い、同志社を突き放した。投手陣は先発の東が2回で降板するも、黒田、山上が1失点で切り抜け4-1で立命が勝利。3季連続37回目のリーグ優勝を手にした。

立命 000 013 000=4
同志社 000 000 010=1
【立命】東、○黒田、山上-佐野
【同志社】●福島、平尾奎、平尾拓-山岸
三塁打:池内(立命)
二塁打:佐野(立命)、平山(同志社)

【試合後のコメント】
▽立命館大・後藤昇監督
「先制点、追加点と試合の流れとしても100%の試合だった。佐々木が代打でタイムリーを打って、その後早田がつないでくれたのが良かった。(途中降板の)東は指にマメができていたが先発させた。『エースがマウンドに上がらない限り、勝利は無い』と本人にも伝えた。黒田のピッチングは計算通り。あれくらいやってくれないと。初めての立同戦でよく投げてくれた。打撃は練習で数を打たせたことがここ一番の力につながった。チャンスさえ作れば、誰かが点を取ってくれる。今日の試合は点を取りたいという気持ちがヒットにつながった。なかでも佐々木と脇屋は苦しいところで突破口を開いてくれている。今年のチームは子どもの集団。ふてくされ方が子どもっぽかったりするが、まとまりは昨年のチームと比べ物にならない。昨年よりはるかに練習している。メンタル面は指導した分、強くなってくれた。(全国大会に向けて)一戦一戦、目先の試合に全力でぶつかっていきたい。全国制覇という大きな目標を掲げていく」

▽立命館大・高島勇弥主将
「一発で(優勝を)決めることができて良かった。1戦目が勝負だとチーム全員でムードを上げて臨んだ。投手陣は東が早々に降板したが、継投でリズムを作ることができた。一人一人が自分の役割を分かってプレーしている。(全国大会では)守備からリズムを作り、攻撃につなげていきたい」

▽立命館大・池内将哉副主将
「関大戦と近大戦は結果が残せずチームに迷惑をかけた。近大の4戦目で調子が上がってきた。(5回先制打の場面)ストレート狙いだったが、スライダーが来てタイミングが合ったのでうまく打てた。今年のチームは誰が試合に出ても勝負できる。役割が一人一人分担されているし、お互いを信頼している。投手陣は思いのほか頑張ってくれた。後は経験の少ない野手が、投手陣をどうカバーするかに懸かっている」

▽立命館大・佐々木優選手
「代打だったのでチャンスで打てて良かった。同志社は左腕が多いので、左投手の準備をしていた。変化球を捉えるバッティングができてきている。(全国大会では)スタメンで出場し、バッティングで貢献できるように頑張りたい」

▽同志社大・澁谷卓也監督
「先発福島は、良くも悪くもなくいつも通り。立命館の早い継投は想定していた。2番手の黒田君を打ちあぐねてしまった。今季は白水を中心に、『目の前のことに全力を尽くそう』とメンタル面を重視してやってきたのが良かった。優勝は無くなったが、勝ち点を取れるように。やり続けてきたことを最後までやり通す」

▽同志社大・白水健太主将
「やれることはしっかりやった。初回に自分が打って点を取っていたら、福島にもう少し楽に投げさせられたと思う。優勝以外は2位も3位も一緒。まだ神宮に行くチームにふさわしくなかった。秋に向けて勝つために、自分が精神的にも技術的にも支柱にならないといけない」

▽同志社大・大西友也副主将
「立命の投手陣に対して対策は練ったが、試合で出しきれなかった。優勝をかけての同立戦は初めてで新鮮だったが、いつも通りを心がけた。今までの試合は先制点を取っていい試合運びができていたが、今日は守備で崩れてしまい、アンラッキーなヒットも重なった。明日は守りからリズムを作って、ロースコアで試合運びをしていく」

▽同志社大・福島孝輔投手
「同立戦でも気持ちはいつもと一緒。調子はいつもと変わらず良かった。優勝だけを目指してやってきたので、2位も最下位も同じ。明日からは秋に向けてやっていく。今シーズンは体力の無さが目立ったので、長いイニングを投げられるようにしたい」

▽同志社大・平尾奎太投手
「球はだいぶ良かった。しっかり投げたストレートでは押せていたが、チェンジアップを合わされていた。高島の食らいつきや、立命の打者がうまかった。(明日に向けて)切り替えしかない。立命に勝つ。まだ負けていないので、なんとしても後二つ勝って秋につなげたい」