昨季で30季連続の最下位となった京都大。しかし、優勝した立命館大にリーグ戦で唯一黒星をつけ、敗戦したものの10試合中6試合で2点差以内の接戦を繰り広げた。最下位脱出へ。京大野球部の思いは強い。

 昨季立命打線を1失点に抑え、自身初の完投勝利を挙げた大山(3年)が今年の投手陣の核となる。昨季はチームトップの10試合に登板するなど、指揮官の信頼も厚い。大山がエースとしてどこまで他大学を抑えられるかが勝負のカギとなる。さらに、直球が武器の松本(3年)、くせのある球でバットの芯を外す投球が持ち味の樋川(2年)、調子を上げてきているという平田(4年)らに2番手としての期待がかかる。投手陣が試合を作ることができた秋季リーグ。青木監督は「四球とエラーがなければある程度戦えると分かった」と期待を込めて話す。

 野手陣は昨年までチームを支えてきた中里、前川、佐藤駿らが卒業。青木監督も「攻守の軸が抜けたのは大きい」と話す。今年野手陣を率いるのは、主将の佐々木(4年)と昨季全試合に出場した副主将の中村(3年)、攻撃の中心となる森本(4年)ら。レギュラーは白紙の状態。荒木、鈴木、村山ら2年生がレギュラーを狙い奮闘している。佐々木主将は「今年は後輩が元気で頼りがいがある」と話す。昨年まで捕手を務めた奥山が卒業し、空いた正捕手の座を狙う村山は肩の強さが持ち味。大山投手は「全体を見渡せる選手で頼りになる」と信頼を寄せる。

 チームの目標は勝ち点2で最下位脱出。青木監督は「初戦でどれだけいい試合ができるかでチームの形が見える。開幕戦(4月2日の関西大戦)で一番いい試合をしたい」と意気込む。佐々木主将は「一勝すれば注目されるが、最下位は変わらない。最下位を脱出して、結果を残して強さを示す」と力強い。最下位脱出なるか。挑戦のシーズンが始まる。