「まとまれば強くなる。一人一人の個性、意志が強いチーム」。主将のLO山田(3年)は期待を込めて話す。昨年、関西大学ラグビーAリーグを8年ぶりに制した同志社大ラグビー部。新スローガンに限界突破という意味を込めた「BREAK」を掲げ、リーグ戦2連覇、34年ぶりの日本一奪回を目指す。
 山田主将以外に副主将の2人、No.8秦(3年)とWTB松井(3年)がチームを先導する。山神監督は3人について「山田は体で、秦は言葉で、松井はプレーでチームを引っ張っている。バランスが取れてすごくいい」と高く評価した。秦副主将は山田主将に対し「体でチームを先導する姿勢は、ピンチになったときに本当に頼りになる。頼もしいキャプテン」と信頼を寄せる。他にも、フォワードの中心を担うPR海士(3年)や視野の広さに定評のあるFL野中(2年)、バックス陣をまとめるSH大越(3年)、走力を武器とするWTB氏家(3年)など昨年も試合に出場していたメンバーが多く、フォワード、バックス共に大きな不安は見られない。
 昨年関西で優勝を果たした同志社だが、全国大会では惜しくもベスト4に入ることができず関東の壁にぶつかった。悔しさを味わった選手らのモチベーションは高い。ことしはチームの幹部らで話し合って練習メニューを決めている。山神監督は「自主性がないと勝てない。昨年より練習は厳しいが、自分たちの想像以上にやってほしい」と熱を込めた。現在は相手よりも素早く動くために、フィットネス練習に重点的に取り組んでいる。秦副主将は「客観的に見ている人たちに『こいつらすごいな』と思われるぐらいやりきりたい」と熱く語った。
 再び関西王者となって関東に立ち向かうべく、もう一段階上のステージへ。同志社ラグビー部が突き進んでいく。