武庫川女子大学の学生らが、西宮市の洋菓子店を紹介する冊子『ma patisserie favori』を2月5日に発行した。学内や、西宮市観光協会などに設置されている。

「出来上がった時は達成感を感じました」と口々に言う学生ら。冊子作りに携わったのは、環境生活学部情報メディア学科の松野精(せい)教授ゼミの学生ら7人だ。ゼミの課題として、冊子作りの企画を立ち上げた。テーマを決めるところから苦労したという。食に関しての紹介をしたいという意見は一致していたが、ただ紹介するだけでは面白みがなく、自分たちの個性が出ないことが難問だった。調べていくうちに西宮市では工房型の洋菓子店が数多くあることが分かり、興味を惹かれ、テーマが決定した。
冊子では、西宮市の洋菓子店を紹介。女子大生や主婦、男性会社員がキャラクターとして登場。それぞれが日記形式で店を紹介している。西宮市は大学が多いだけでなく住宅街も多いことから、主婦と男性会社員も登場させたという。
41店舗の洋菓子店に足を運び、味や接客態度から判断して26店舗に絞って取材をした。個性的な店が多いなかで、松浦泉季さん(4年)の印象深い店は、34ページに掲載されているミッシェルバッハ。エクレアを節分の恵方巻きのように丸かじりをする斬新な食べ方が紹介されていて、松浦さんは「食べ方がとても面白いと思った」と話した。
設置場所は学内や冊子に掲載された店、西宮市観光協会など。一般の人が気軽に手に取れるところを選んで設置したという。観光協会ではすぐに冊子がなくなり、追加で増やすほど人気。また「欲しいのですが、どこに置いてありますか」などと問い合わせがあったという。
清水芹名さん(4年)は「外部と関わる機会が多かった。ここで培われたコミュニケーション能力は今後も生かしていきたい」と語った。         (聞き手=志水裕美)

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