学生アメフトの日本一を決める試合、甲子園ボウルが昨年12月に阪神甲子園球場で行われた。西日本代表の立命館大が東日本代表の早稲田大を28―27で下し、5年ぶり8度目の優勝。RB西村七は、甲子園ボウルの最優秀選手と年間最優秀選手(チャック・ミルズ杯)に選ばれた。

 序盤から流れを作ったのは立命。ロングパスをつなぎ、RB長谷川航のTDで先制点を入れた。その後はQB西山による絶妙なパスが続き、ゲインを獲得していく。第2Q開始9分には西山からボールを受けた西村七が63ヤードのランをし、そのままTD。さらに直後には、LB長谷川仁がインターセプトを成功させ攻撃権を獲得すると、西村七が2度目となるTDを決めて早大を突き放す。

しかし、早大も前半終了間際に立て続けにTDを決め、得点を重ねる。前半は21―14のわずか7点差で折り返した。

 後半に入り立命オフェンスを早大ディフェンス陣が苦しめる。第3Qでは無得点のまま、早大に逆転を許してしまう。しかし、第4Qに入ると立命がTDを奪い再び逆転する。

 残り3秒という場面。1点差を追う早大は、52ヤードのFGで逆転を狙うが失敗。接戦を制した立命が5年ぶりに優勝を果たした。

 米倉監督は試合後、「純粋にうれしい。しかし、今のままではライスボウルで社会人に太刀打ちはできない。個人としてもチームとしてもきっちり反省点を見直す」とコメント。5年ぶりの勝利に喜ぶも、次に控えている社会人との対決に向け決意を新たにした。

 2年生エースの西村七は、今試合で計225ヤードを獲得。相手の隙をついて攻める活躍を見せ、チームに欠かせない存在となった。「学生日本一は毎年先輩たちが目指していたもの。優勝できたことはすごくうれしい」と試合を振り返った。学生王者を見事5年ぶりに奪還した立命。ことしは学生王者として挑む一年となる。