大阪の行政課題に対し、ITを用いた解決法を学生が考えるアイデアソン「Hack for “ミライ” OSAKA2020」が、大阪市中央公会堂(北区)の特別室で9日に行われた。学生らはチームに分かれて課題や解決法を考え、アイデアをプレゼン。主催企業3社の社長を含む5人の審査員により、優勝チームが選ばれた。

 同企画は、ファーストサーバ株式会社・株式会社ブリリアントサービス・Vogaro株式会社の3社が主催した。参加した19人の学生は4チームに分かれ、観光・街づくり・選挙・教育・防災・子育て・治安維持・歴史の8つのキーワードをもとに、大阪の抱える行政課題を抽出。ITを活用して課題を解決するアイデアを練った。

 チームごと順番に審査員の前で考えたアイデアをプレゼン。外国人向けの観光案内やホームレスの雇用などの解決法を語る中、審査員からはアイデアへの評価とともに、実際に実現する上での問題点など厳しい指摘も上がった。アイデアの独創性・実現性・有用性・着眼点をもとにした審査の結果、「若者の投票率向上のため、政治のシミュレーションゲームを開発する」というアイデアを提案したチームが優勝。 ゲームの内容により具体性を持たせるべきだったなどの指摘もあったが、 高齢者の投票率が高い現状から「選挙は今後若い人にとって重要になってくる。実現したら非常に世の中のためになるのでは」との評価を受けた。

 「思ったより評価が低かったが、全然違う視点があることを知れた」と参加した吉岡敏雄さん(龍谷大・3年)は話した。どのチームもレベルの高いプレゼンだと感じたという。また、優勝したチームの松田義貴さん(神戸大・4年)は「初めてで緊張していたが、普段こういうことを議論することはないので、いい機会だった」と振り返った。優勝チームには、ギフトカード5千円分が1人ずつ贈られた。