京都工芸繊維大の学生チーム「Nasawopolus」が、「国際学生EV超小型モビリティデザインコンテスト2015」で最優秀賞に選ばれた。同コンテストでは、「自動車よりコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、地域の手軽な移動の足となる1人~2人乗り程度の車両」と国土交通省が定義する、超小型モビリティの車両デザインを募集。応募した全98チームの中から、2度の審査を通過した6チームが11月4日にプレゼンを行い、審査員が評価した。

 Nasawopolusは、中部主貴(かずたか)さん(京都工繊大・4年)、東尾佳奈さん(同)、山下朋文さん(同)の3人の学生チーム。建築や工業デザインなど3人とも違う分野を学んでいるが、他の分野の考えも取り入れようと考えた中部さんが2人を誘い、結成した。コンテストに向けてはひたすらスケッチを重ね、アイデアを練ったという。

 3人が提案したのは、家具の機能も備えた超小型モビリティ「E-Mobilis」。家にある机や椅子が車に変形し、そのまま乗り込んで外出するというアイデアだ。車が移動できるよう建物の階層はスロープでつなぐなど、E-Mobilisを実現するための基盤も考案。斬新なアイデアと、車にとどまらず実際の走行環境までデザインした点が高く評価された。

 コンテストについて「(違う分野の人と共同することで)密度の濃いものが提案できると学べてよかった」、「うまく協力できて楽しかった」と3人は振り返った。