【6・7月号掲載】学生と社長 両立の日々
4月にワシントンで行われた、世界的な学生起業家のプレゼンテーションアワードGSEA(Global Student Entrepreneur Awards)に、日本代表として参加した小幡和輝さん。高校生のときに起業し、現在は和歌山大で観光について学ぶ2年生だ。
「学生起業家って、学校に行っていないとか休学しているとか、そういうイメージがありませんか」。笑いながらそう問いかける小幡さんのモットーは、きちんと大学に通いつつ会社を営むことだ。高校の頃から、平日は学校に通い土日は仕事。寝る時間もないほど多忙な日々を送っていたが、高校では皆勤賞で、成績もクラスで上位だったという。
小中学校ではおよそ10年間不登校だった。しかし定時制の高校に進み、学生団体で精力的に活動する学生に出会った。「悔しかった。彼のようになりたい」とアルバイトで必死に貯めた資金でイベント製作会社「和ーなごみ」を起業し、社長となった。
起業から1年で元ライブドア代表取締役社長の堀江貴文氏をゲストに講演会を企画し、開催した。講演会中、堀江氏にインタビューをした際、自身が高校生だということを初めて告げたという。「『高校生なの』と驚かれました」と小幡さんは振り返る。
現在はマッチング型就活に関するアプリを考案中だ。「学生をターゲットにするなら学生である僕しかいない」と小幡さんは話す。
一方、大学生活の折り返し地点が近づいている今、「起業家」になれるかどうかの勝負の時期だとも語る小幡さん。「今までは学生がやっているからすごいよねと言われるだけで、会社としてはすごくない。そろそろ学生起業家からの脱却をしなければ」
コメントを残す